こんにちは！ジャイアン（@GIANSTEP1）です。
今日は、ビジネスでも投資でも日常でもよく遭遇する「なんか複雑に感じる問題」の正体について書きたいと思います。
複雑な問題って、気づけば頭が重くなりますよね。
しかも、賢い人ほど「もっと丁寧に分析しなきゃ」と思ってしまいがちです。
でも、ゴールドラット博士はこう言います。
「複雑に見える問題の大半は、複雑ではなく“複雑そうに見えるだけ”だ」
今日はその理由と、どうすれば人生OSや投資OSが軽くなるのかを、一つずつ見ていきます。
1. すべての問題は“驚くほど単純”にできている
複雑さは“現象”であって、“本質”ではない
複雑な問題を見ると、人は「要素が多いから難しいんだ」と考えがちです。
でも博士の主張は真逆で、本質はいつも一本か二本の因果で説明できる、というものです。
これは、あなたの投資OSとも相性が良いはずです。
結局のところ、勝率を左右するのはニュースの洪水ではなく、金利・需給・EPSといった“数本の線”だけですよね。
そして、アパレル企業の例では、8万SKUの問題に見えたものが、フタを開ければ
- 長期予測という前提の誤り
- 欠品と在庫過剰の二極構造
この2本の因果だけで語れてしまいました。
複雑に見えても、本質は単純。むしろ見えなくしているのは人間側の認識。
ここを受け入れるだけで、思考はかなり軽くなります。
2. “対立”はたいてい人間関係の問題ではない
争いは“性格”ではなく“前提”から生まれる
会社でも家庭でも、対立ってしんどいですよね。
「価値観が違うんだろう」「あの人は協力的じゃない」など、性格の問題にしたくなります。
でも博士はこう言います。
対立の正体は“前提のズレ”であり、人の性格ではない。
アパレル企業とサプライヤーのケースも、利害がぶつかっているように見えましたが、
原因はたった一つの誤前提でした。
「需要は事前に予測できなければならない」
これを壊した瞬間、対立がスッと消え、両者はWin-Winに変わりました。
あなたがEAJで見てきた「OPS vs PR」問題も、実は同じ構造。
攻めたい部署・守りたい部署の性格の違いではなく、「どう判断するべきか」という前提が違っていただけなんですよね。
対立は解消できるもの、という視点を持つと、世界が急にシンプルになります。
3. “動けない人”は怠けているのではなく、因果が見えていないだけ
人は“自分の世界線”でしか動けない
よく「なぜあの人は動かないんだろう？」という疑問が出ますよね。
部下、同僚、あるいはプロジェクトメンバー。
つい「やる気がないのかな」と考えてしまう。
でも博士の視点はちょっと違います。
人は、自分が“因果を読めない領域”では動けない。
インドのFMCG企業の事例では、優秀なマネージャーが小規模店舗に入った瞬間、なぜか動けなくなりました。
理由は単純で、
- 彼らの世界＝粗利・シェア
- 小規模店舗の世界＝棚1mの回転率・キャッシュフロー
というように、見る“物理法則”が全く違ったからです。
あなたがOPSを育成しているときにも出てくる「理解しているのに動けない現象」。
あれも、怠惰ではなく
“その人のリアリティに因果線が存在していないだけ”。
この視点を持った瞬間、リーダーシップはかなり優しく、かつ効果的になります。
4. 市場は取り合うものではなく、“作り替える”ことで拡張する
パイは大きくできるし、その方がラク
競争、シェア、ライバル…よく耳にしますよね。
でも博士の世界では、そもそも競争は“構造の問題”であって、
奪い合いは本質ではないとされます。
製パン企業の例では、「売れ残り全額返金」と「午後の再配送」を導入しただけで、
- 顧客リスクがゼロに
- 売上が2倍以上に
- 競合の売上は落ちない
という現象が起きました。
つまり、パイは拡張できるのです。
あなたが取り組んでいる
「日本語通訳 × 無料処方薬デリバリー × BC州全域対応」
のモデルもまさにこれで、既存市場の“奪い合い”ではなく
“市場のルールそのものを変更している”構造です。
投資の世界でも、長期で勝つのは「市場構造を変える企業」。
奪う企業ではありません。
5. 明晰思考はセンスではなく“OS”として鍛えられる
“ちゃんと考える”は才能ではなく技術
博士が最も強調するのはここです。
明晰な思考というと「頭の良さ」や「才能」のように聞こえますが、実は違います。
明晰思考は“OSとしてインストールできる技術”。
たとえば、循環論法（トートロジー）。
「やる気がないから成果が出ない」
これは因果が閉じていて、検証ができません。
博士は「副産物の予測」を必ず置くべきだとします。
例：
「本当にやる気が低いなら、練習参加率が落ちているはず」
あなたの投資OSも同じで、
金利上昇の時は、
- どの資産から売られるか
- どこへ資金が流れるか
という“因果の連鎖”で判断していますよね。
これはセンスではなく、再現可能な技術です。
おわりに：複雑さを削るという“選択”が、人生OSを軽くする
複雑な世界をシンプルに歩くための、小さな決断
最後に、博士の本質的なメッセージをまとめるとこうなります。
よい人生は、正しいOSを持ち続けることで決まる。
だからこそ、
- 現実はシンプルだと選ぶ
- 対立は解消できると選ぶ
- 人は因果が見えれば動けると選ぶ
- 市場は作れると選ぶ
- 明晰思考は鍛えられると選ぶ
この“選択”の積み重ねが、人生OSを安定させ、投資OSの制度を高めます。
そして最後に、あなたへの問いです。
あなたが「複雑だな」と感じているその問題、
本当は一本の因果で説明できるとしたら、どこに“その線”が走っていますか？
その一本さえ見つかれば、世界は急に歩きやすくなります。
コメント