なぜトップクリエイティブディレクターは「整理」を極めるのか 佐藤可士和『超整理術』に学ぶ、思考をクリアにする4つの方法

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こんにちは!
今日は、佐藤可士和さんの『超整理術』をテーマに、「整理って、片付けじゃなくて“思考のメンテナンス”なんだよね」という話をお届けしたいと思います。
ゆるく読めるけれど、ちゃんと役に立つやつです。

ものが散らかっていると落ち着かない…という悩みは共通なんですが、実はもっと厄介なのが「頭の中の散らかり」なんですよね。
考えがまとまらない、判断がズレる、時間だけが過ぎていく…。これ、ほぼ全員経験していると思います。

でも佐藤可士和さんが言う「整理」は、家の片付けじゃなくて、思考や判断のズレを“整える”行為です。
仕事でもプライベートでも、ここが整うだけで一気にラクになります。

というわけで、『超整理術』から4つのポイントだけ抜き出しつつ、「これ、日常でどう使うの?」までセットでまとめます。


1. 整理は片付けじゃなくて「問題解決のOS」

(まず“本当の課題”をつかめる人になる)

整理という言葉を聞くと、机を片付けるとか、ファイルを整理するとか、そういうイメージが浮かびやすいですよね。でも佐藤さんがやっているのは、それよりもっと深い部分です。

クライアントから依頼が来ると、最初にやるのは「問題の正体を発見すること」。
相手は課題を自覚していないことが多いので、ヒアリングと分解から始めます。

  1. 情報をかき集めて
  2. 構造を読み取り
  3. 課題の“本体”を決める

ここまでで、実はプロジェクトの半分くらいは終わっています。
つまり整理とは、“まず問題の枠組みをつくる行為”。
この枠組みをつくらないまま走り出すと、後で必ず迷子になります。

日常でも、仕事でも、「あ、そもそも問題が違った」というケースって多いので、最初にこのOSをインストールしておくと、意思決定の精度が劇的に上がります。


2. 「捨てる」は不便を我慢することじゃなくて、判断基準を磨く行為

(“なんとなく持ってるもの”が思考のノイズになる)

捨てるというと、どうしても「がまん」とか「不便」みたいな印象がつきまといます。
でも佐藤さんの考え方は全然違っていて、

「何を残して、何を手放すのか」
その基準を鍛えることこそが“整理の本質”です。

多くの人が持ち物を増やす理由は、「一応持っておくか…」という曖昧さです。この曖昧さが積み重なると、判断基準そのものが曇っていきます。

佐藤さんは、自分のカバンの中の持ち物をひとつずつ「本当に必要?」と問い続けた結果、最終的に“手ぶら”に落ち着いたという話をしています。
もちろん手ぶら生活を推しているわけではありません。
重要なのは「理由のない保留を減らす」という習慣です。

これって仕事でも同じです。

・なんとなく受けているミーティング
・惰性で続けているタスク
・付き合いで引き受けている役割

こういう“なんとなく”が積み重なると、判断の軸がぶれます。
捨てることは、ものを減らす行為ではなく、「優先順位を明確にする行為」です。


3. 答えは外にない。視点を変えると“もうそこにある”

(一段引いた視点が、問題の構造を一気に変える)

問題にぶつかったとき、多くの人は「新しい解決策」を探しに外へ行きますよね。でも佐藤さんは、答えは対象のなかにすでに存在していると言います。

有名なのが、キリンの発泡酒「極生」のプロジェクト。
当時の市場では「いかにビールに近づけるか」が主戦場で、どの発泡酒も似た方向を向いていました。

そこに対して佐藤さんは、

「発泡酒は“軽さ”こそ価値なのでは?」

と、一段引いた視点を入れたんですね。
ビールに近づけるのではなく、軽さを“現代的なメリット”として再定義したわけです。

この視点ひとつで、コンセプトもデザインも自然に決まりました。

この話、めちゃくちゃ汎用性があります。

・転職がうまくいかないのは、スキル不足ではなく“ゴール設定の誤り”かもしれない
・チームが機能しないのは、能力じゃなくて“役割の定義のズレ”かもしれない
・仕事が重たいのは、“やるべきことの整理”ではなく“問題の見え方”が原因かもしれない

視点を変えるだけで、同じ現実が急に違う姿を見せてきます。
整理の第三段階は、「見方の刷新」です。


4. 思考は頭の中に置いておくと混ざる

(言語化して、初めて“扱える情報”になる)

最後に一番重要な話です。
頭の中だけで考えようとすると、だいたい混ざります。
論点がくっついたり、優先順位がぼやけたりして、いつまでももやもやしたままになります。

佐藤さんは「思考を情報化する」ことを徹底しています。

  1. 一度言語化する
    感じたことや違和感を、短くてもいいので書き出す。
    書くと、思考が自分の外に“材料”として出てきます。

  2. 仮説を提示する
    「こういう理解で合っていますか?」と相手に投げる。
    これだけで対話の質が跳ね上がります。

  3. 相互修正する
    お互いの考えを調整することで、もやもやが徐々に削り取られます。

これは会議の準備でも、キャリアの方針決めでも、友人との相談でも全部使えます。
「言葉にした瞬間に整理が始まる」という体験を知ると、人生がだいぶラクになります。


佐藤可士和 × 左利きのエレン・光一に学ぶ、“詰まりをほどく”ファシリテーション術
こんにちは!今日は「整理」の話なんですが、家の片付けではなく、人の思考を整える整理について書きます。しかも、佐藤可士和さんの『超整理術』と、『左利きのエレン』18巻の光一のファシリテーションを掛け合わせるという、ちょっとマニアックな回です。...

結論:整理とは、思考をクリアにする“システム”である

(価値観→視点→思考の順で整える)

佐藤可士和さんの整理術は、片付け術ではなく、根本的な意思決定の仕組みです。

・価値基準を明確にし
・視点を導入し
・思考を言語化して扱える状態にする

この三段階を踏むだけで、仕事も生活も驚くほどスムーズになります。

最後に、あなたへひとつ問いを置いておきます。

今日ひとつだけ手放すなら、どの“ノイズ”を消すと視界がクリアになりますか?


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