ニック・マジュ―リ『JUST KEEP BUYING』が示す 誰も教えてくれなかった5つの「お金の新常識」

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こんにちは

情報が多すぎる時代だからこそ、“判断の柱”が必要ですよね。

節約が正しいのか、自己投資が正しいのか、レバレッジが正しいのか。
気づけば世の中はアドバイスのテーマパークみたいな状態になっています。

でも、人はそんなにたくさんのルールを毎日管理できません。
むしろ、情報が増えれば増えるほど、判断がブレてしまうことってよくありますよね。

ここで役に立つのが、データサイエンティストのニック・マジュ―リによる『JUST KEEP BUYING』です。
この本は体験談ではなく、100年以上のデータから「これだけ守ればいいよ」という軸を渡してくれる のが特徴です。

投資テクニックの前に、“一般の人が再現できる習慣の構造”を示してくれているんですね。
というわけで、特に常識をアップデートしてくれる5つのポイントを紹介していきます。


1. 節約よりも「収入アップ」を優先したほうがいい理由

節約は大事です。ただ、限界があります。
特に所得下位20%の世帯は、生活費でほぼ全額が消えてしまい、削減の余地が本当に少ないんです。

一方で、収入アップは伸びしろが大きいです。
未来の貯蓄率も、投資に回せる金額もまったく変わってきます。

もちろん、「収入なんてそんな簡単に上げられないよ」という声も分かります。
ただ、節約には天井があり、収入には天井がない という構造は変わらないんですよね。

だからこそ、長期の資産形成では「収入」というレバーが効いてきます。


2. 「2倍ルール」は、罪悪感を消す“生活の技術”です

たとえば、ちょっといい服を買おうとしたとき。
「これ、買っていいのかな…」って、なんだか心のどこかがザワつきませんか?

そんな人ほど効くのが 2倍ルール です。
贅沢品に使った金額と同じ額を投資にも回す、という仕組みですね。

すると、
・使ったのに
・同時に貯まっていく
ので、消費へのモヤモヤが減ります。

もちろん、高額すぎる買い物は続かないですが、裁量支出がある程度ある人にはかなり使いやすい方法です。
「楽しみながら貯まるってこういうことか」と実感しやすいのがポイントです。


3. 持ち家は“生活の安心”にはなるけれど、“金融的な最適解”とは限らない

持ち家には資産というイメージがありますよね。
ただその裏で、維持費・税金・売買コストがずっとついてきます。

価格が上がったように見えても、実質リターンの多くはコストに消えている というケースは珍しくありません。
著者は30年単位のシミュレーションで、インデックス投資との差をかなり明快に示しています。

もちろん、持ち家には生活の安定や家族との居場所といった“生活価値”があります。
ここを軽視する必要はありません。

ただ、金融資産としては別で考えたほうがいい、というのが本書の立場です。
議論の前提を分けて考えるだけで、判断の混乱は一気に減ります。


4. 押し目買いは響きが良いけれど、続けるのがいちばん難しい

「安くなったら買う」って、すごく合理的に聞こえます。

でも現実には、
・押し目買いが成功する期間は限定的
・成功幅より失敗時のダメージのほうが大きい
という非対称性があります。
そして、待っている間の機会損失も見逃せません。

一方、ドルコスト平均法(DCA)は、市場予測というストレスを手放せます。
完璧な方法ではありませんが、個人投資家が感情に振り回されず続けられる という意味では、実質的な最適解に近いです。

投資は「勝てる技術」より、「続けられる仕組み」が本当に強いです。


5. 投資成果は“運”によって大きく差がつく

著者が一番強く指摘するのがこれです。
投資成果は、生まれた年にかなり左右される ということ。

これが「シークエンス・オブ・リターン・リスク」です。
投資初期やリタイア直前に不況期を迎えた人は、同じ投資行動でも結果が変わります。

ちょっと残酷ですが、でもこの現実には意味があります。

運の存在は、

  1. 成果を過度に自己責任化しすぎない
  2. コントロールできる行動に集中する
    という二つの態度を生みます。

運があるからといって行動が無駄になるわけではありません。
むしろ、だからこそ規律が必要だよね とマジュ―リは言っています。


複雑さは味方にならない。続けやすい設計こそ最強です**

『JUST KEEP BUYING』が教えてくれるのは、とてもシンプルです。

“個人がコントロールできる行動こそ、最大の資産になる”

だからこそ、
・収入源を伸ばす
・支出のルールを決める
・感情に振り回されず投資を続ける
・市場予測ではなく「仕組み」に重心を置く

この4つが長期で効いてきます。

派手ではないですが、データに裏打ちされた“地味に強い戦略”です。

今日のあなたなら、この中でひとつ変えられそうな行動はどれでしょう?
ほんの少し動かすだけで、未来の選択肢は静かに広がっていきます。


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