こんにちは、ジャイアン(@GIANSTEP1)です。
投資の話をすると、たまにですが
こんなことを言われることがあります。
「現金って、持っていても増えないですよね」
「どうせなら全部投資したほうがいいのでは?」
たしかに、数字だけを見るとそう感じます。
それでも私は、あえて現金を残しています。
今日はその理由を、
投資の経験がない人にも分かるように、
できるだけ噛み砕いて書いてみたいと思います。
1. 現金は「安全そう」に見えるけれど
現金や短期の債券は、よく「低リスク」と言われます。
理由はシンプルです。
- 金額が大きく減ることはほとんどない
- 何が起こるかが想像しやすい
たとえば、100万円を現金で持っていれば、
来年も「100万円」という数字はほぼ変わりません。
この意味では、たしかに安心感があります。
ただ、その安心感が
将来の生活まで守ってくれるかというと、話は別です。
2. 将来に必要なのは「いくらあるか」より「どう暮らせるか」
将来のことを考えるとき、
本当に気になるのは次のような点だと思います。
- 老後にちゃんと生活できるか
- 医療費や介護費を払えるか
- 子どもの教育費を出せるか
ここで大事なのは、
「何円持っているか」ではありません。
そのお金で、どんな生活ができるかです。
同じ100万円でも、
- 物価が安いとき
- 物価が高いとき
では、できることが大きく変わります。
つまり、
現金は数字としては減らなくても、
生活の中身を守ってくれるとは限らない。
この点で、現金は
「将来の生活を守るための低リスク投資」とは言えません。
3. 現金は「安心」はくれるが「保証」はくれない
現金を持っていると、気持ちは落ち着きます。
減らないからです。
ただし、その安心は、
- 老後が安心
- 将来の支出は大丈夫
という意味の安心ではありません。
経済学者のジョン・ケイは、
この点をはっきり指摘しています。
現金は、
「今どうなるか」は分かりやすい。
でも、
「将来どうなるか」は保証してくれない。
この整理は、とても重要だと思っています。
4. それでも私が現金を残している理由
ここまで読むと、
「じゃあ、現金って意味ないのでは?」
と思うかもしれません。
でも、私はこう考えています。
現金は、増やすために持つものではない。
私にとって現金は、
- 利益を生むための資産ではなく
- 将来を保証する資産でもなく
投資を続けるための前提条件です。
5. 投資には「戻れる失敗」と「戻れない失敗」がある
投資では、次の二つはまったく違います。
- 一時的に評価額が下がること
- お金が足りなくなって、投資をやめること
前者は、よくあることです。
後者は、そこで終わってしまいます。
多くの人は、
この二つを同じ「失敗」だと思ってしまいます。
私は、
投資を続けられなくなる状態だけは避けたい。
そのために、現金を残しています。
6. 現金があると、落ち着いていられる
現金がほとんどない状態で投資をすると、
- 価格が下がる
- 生活のことが気になる
- 判断を急いでしまう
こうなりやすい。
現金があると、
- 一時的に下がっても
- 生活は変わらない
- すぐに決断しなくていい
結果として、
投資を途中でやめにくくなる。
これが、私が現金を持つ一番の理由です。
7. 「全部投資しない」は、弱気ではない
「全部投資しないと損」
そう思う人も多いと思います。
でも私は、
- 続けられること
- 判断を誤らないこと
のほうが大事だと思っています。
現金を残すのは、
慎重だからではなく、
長く続けるための選択なのです。
8.まれに現金多めにして力を貯めてる場面も
ちなみにハワードマークスさんの教えにもあるのですが
必要な場面で、現金を入れられるよう、あえて現金比率を高めることもあります。
結局のところ、現金は資産の一つの形でしかありません。
その性質を知って、使い分けることが大事です。
まとめ:現金は「増やすため」ではなく「続けるため」
現金は、
- お金を増やしてはくれません
- 将来を保証してくれるわけでもありません
それでも私は、現金を持ちます。
理由はシンプル。
投資を途中で終わらせないため。
一時的に下がることと、
続けられなくなることは違います。
私は、
下がることは受け入れて、
終わってしまうことだけは避けたい。
だから、
現金(何もしない資産)を、一定比率で
ポートフォリオに残しておくのが必要だと思っています。


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