バンクーバー周辺には、森、湖、渓谷、山が生活圏の中にあります。
公共交通機関で少し移動するだけで、整備された公園のトレイルから、山の中を長く歩くルートまで、選択肢は非常に幅広い。
その一方で、実際に歩こうとすると、
「これはハイキングなのか、トレッキングなのか」
という言葉の問題に、少し迷うことがあります。
一般的には、
ハイキングは整備された道や公園、丘陵地などを気軽に歩く自然散策。
トレッキングは山の中を歩くこと自体を目的とした、やや本格的な山歩き。
登山は山頂を明確な目標とし、装備や技術を前提とする活動、
と説明されることが多いでしょう。
難易度の目安としては、
ハイキング < トレッキング < 登山。
装備や計画も、段階的に重くなっていきます。
ただし、バンクーバー周辺のトレイルは、この区分にそのまま当てはまらないケースも多い。
「山の中を歩いているのに、現地では普通に Hiking と呼ばれている」
そんなルートがいくつも存在します。
そこで本記事では、
用語の厳密さよりも、実際に歩くときの体感と判断のしやすさを優先して、
バンクーバー周辺のトレイルを3段階に分けて整理しました。
この分類について
日本語では、「ハイキング」「トレッキング」という言葉が、
人や文脈によってかなり曖昧に使われています。
装備の重さを指す場合もあれば、気分や雰囲気の違いを表しているだけのこともあります。
一方、バンクーバー周辺では、
日本で言うところの「軽登山」や「トレッキング」に近い内容でも、
まとめて Hiking と呼ばれることが珍しくありません。
そのため本記事では、
言葉の定義を厳密に当てはめることはせず、
- どれくらい気軽に歩けるか
- 距離や起伏はどの程度か
- スニーカーで対応しやすいか
- 半日か、一日行動か
といった行動判断に直結する感覚を基準に分類しています。
体力や経験は人それぞれ違いますし、
同行者やその日の天候によって、適切な選択も変わります。
ここでの分類は、
「これは行っていい/悪い」を決めるためのものではありません。
自分に合ったルートを選ぶための目安として使ってもらうことを意図しています。
この前提を踏まえたうえで、
以下では、バンクーバー周辺のトレイルを
3つのレイヤーに分けて紹介していきます。
1|気軽に歩けるルート(ハイキング)
「今日は無理をせず、自然の中を気持ちよく歩きたい日向けのルートです。」
このカテゴリーの特徴
- 整備された道が中心
- スニーカーでも対応しやすい
- 観光や散策と組み合わせやすい
注意点
整備された道が多く、比較的気軽に歩けますが、雨天時はぬかるみや滑りやすい場所もあります。スニーカーでも可能なケースが多いものの、天候や足元の状況に応じて歩きやすい靴を選んでください。観光客も多いため、週末は混雑することがあります。
該当トレイル一覧
- Capilano Suspension Bridge Park & Cleveland Dam
- Deep Cove
- Lighthouse Park
- Pacific Spirit Regional Park(各ルート)
- Stanley Park(Seawall / Beaver Lake など)
- Central Park / Burnaby Mountain Park
- Trans Canada Trail(市街地寄り区間)
2|しっかり歩くルート(ハイキング寄りトレッキング)
「山の中をしっかり歩きたいが、山頂や達成を目的にしない日のルートです。」
このカテゴリーの特徴
- 山の中を歩いている感覚が強い
- 距離・起伏が増える
- 半日〜一日行動になることもある
注意点
距離やアップダウンがあり、想像以上に疲労が出ることがあります。スニーカーで歩ける区間もありますが、長時間歩行を前提にする場合は、トレイル向きの靴が安心です。天候の変化や体調を見ながら、途中で引き返す判断も前提にしてください。
該当トレイル一覧
- Lynn Canyon Park(ロングルート)
- Buntzen Lake Trail
- Bowen Island – Killarney Lake – Dorman Point
- Belcarra Bluffs
- Whyte Lake – Nelson Creek Trail
- Homestead and Twin Bridges Loop
3|負荷が高いルート(トレッキング)
「距離や高低差があり、体力と装備を前提に選びたい日のルートです。」
このカテゴリーの特徴
- 距離または標高差が大きい
- 装備と体調を前提に選ぶ
- 観光気分では向かない
注意点
距離やアップダウンがあり、想像以上に疲労が出ることがあります。スニーカーで歩ける区間もありますが、長時間歩行を前提にする場合は、トレイル向きの靴が安心です。天候の変化や体調を見ながら、途中で引き返す判断も前提にしてください。
該当トレイル一覧
- Grouse Grind
- Golden Ears(ロングルート)
- Squamish エリア各ループ
- Whistler 周辺ルート
歩きとハイキングに必須なもの
基本的には、靴は必須。風除け。



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